<<光り輝く女性 あたしも光ってる?? うん、金歯が光ってるよ!>> 福祉センター浴場での話です: 当時、自分は、筋トレでスポーツジムに通ったり、1500mを週3回くらい走った りしていて、トレーニングをやったあとはすぐに入浴していました。 自宅のふろ場はせまいので、広いスーパー銭湯などは魅力的で、一時はよく朝から 、通ったものです。ところが、世の中がだんだん不景気になってきて、入浴料金が どんどん高くなってしまい、行けなくなりました。残念に思っていたら、市の福祉 施設に浴場が併設されていることがわかりました。65歳以上の高齢者は、浴場が利 用できることがわかり、やったーと思いました。隣市のも調べてみると、朝や昼間 に入浴できる施設が結構な数、ありました。そこでいろいろな市の福祉施設の浴場 の条件をしらべましたが、結局は自転車で行ける、自市の中央福祉施設の大浴場に 通うのが一番、経済的だということで、ここにしました。10時から入浴できるので、 早速登録をして通い始めました。しばらく通ったら、幾人かの男性や女性とは、顔 見知りになりました。 風呂ずきなひとは30分位まえから、来て浴場の待合シートに座ってまっています。 自分も早めに施設にきて、他の階で新聞を読んだあとに、待合のシートにきて風呂 の入口扉がひらくのを待ってました。 1か月も通うと、2,3人の女性や男性は待っている時間、いろいろ世間話をするよ うになりました。そこで、私は芸能人の美人が話題になったとき、その場の雰囲気に 乗って、いろいろなことをしゃべりました。当然、最高美人の話が一番、もりあがり ました。自分は宝塚女優の、「檀れい」という俳優の話をしました。 その日の詳しい話: 週刊誌に書いてあった記事の通りに、「壇れいのファンの男性芸能人がいうには『エ レベーターの扉が開いて、さっそうと檀れいが降りてきたときは、白い閃光とともに 彼女が降りてきて、からだ全体が光って見えた!』」といいました。ものすごく、檀 れいの美しさをほめたたえた言葉です。 なぜ、その話を『自分がしたか?』というと、自分も過去、からだ全体が光っている ような美人を1回だけ見たことがあるので、迫力をもってしゃべりました。男連中は、 ふんふんと感激して聞いてくれてました。ところが、その光っている檀れいの話をき いていた、70歳内外のあるおばあちゃんが、「私も光っている??」と、みんなに聞 くのです。これには、みんながぶったまげました。 老女が、檀れいのように光っているのは、自分が生きてきた約70年間、みたことがあ りません。檀れいに対抗して、そういうことを美人でもない老女がみんなに聞くので すから、おったまげました。あきれてものが言えんというのはこのことです。少し、 冷静になった自分は、「うん、あなたも金歯が光ってて、いいよ」と言いたかった のですが、他の女性が聞いて怒り狂いだすだろうと思って、無言のままその場をあと にして、浴場に移動しました。 いままで、あれほどおどろいた女性の言葉は聞いたことがなく、いまでもずっと耳の 奥に残っています。 <<ねえ、あたしも、光っている??>> 鏡を見ろよ!   すごい言葉だなあ。