<<スミマセーンと大声で叫びながら突っ込んでくる、女子高校生を、自転車ごと吹っ>> <<飛ばしたーー>しかし1か月後は検察審査官曰く、あなたがこそが被害者だ!と。。>> その日、 自分は、踏切の警棒が上がったので、車をゆっくり発進させた。いつも、建物の影からでて くるかもしれない自転車には十分注意して運転していた。ただ、この日は、まさか女子高生 が『ノーブレーキ』で、道路と直角につっこんでくるとは思わなかった。 女子高生の「スイマセーン」という叫び声を聞きながら、急いで、ブレーキを踏んだ。女子 高生はほんのわずかな時間、空中に自転車とともに舞って、2mくらい前方にふっとんで倒 れていた。ぶつかった瞬間に、「俺の人生は終わった!」と思った。 すぐ、下車して彼女を抱き起し、お姫様だっこして、20m先の大病院の救急科に、2,3人で 運んだ。車は踏切を超えたばかりで、まだスピードが出ていなかったので、骨折などのケガ は一切なく、打撲だけだった。自分もスピード狂ではないのでスピードをだしておらず、高 校生は運がよかった。女子高校生を病院に運んだ後は、警察官2人に尋問されて、30分以上、 現場検証に立ち会わされ、多くの人から、さらしもののようにじろじろ見られた。やっと終 わって職場につくと、電話は当然しておいが大遅刻だった。 この事故は幸い、「女子高生本人が私がすべてわるいです。」「ガソリンスタンドの主人が 一部始終を見ていて、あれは全面的に女子高生が悪い」と証言してくれたので、助かった。 しかし、その日の午後、自分は、菓子折りをもって、女子高生のお見舞いに行った。 1か月後に警察から、人身事故の査問委員会に呼ばれて、査問を受けたが、検査官は『悪い のは女子高生であって、あなたこそが被害者だ』といってくれて、無罪放免になった。 このあと、自転車は全体にヒビが入って使用不可能になったと聞いた。縁起もわるいから、 廃車にしたのだろうけれど、自転車全体にヒビが入って廃車という事例は、初めて聞いた。 この女子高生は、いつもは踏切の警棒がおりて、待っている車の車列のすきまをねらって、 直角に素早く、横断していたと警察に言っていた。 結論: 車は、スピードを出すとろくなことはない! 衝突時は、自分の車は18km/hだったらしい。   この事故では、警察は、ブレーキ痕を巻き尺で測り、塗料の飛び散り具合も検査していた。 また、自転車が受けた衝撃も計測したらしい。結局、自分の車は時速20km以下だったら しい。でも、ドカーンというすごい音がした。 このあと、しばらくの間は、職場で「あいつは人を轢いたげな。。」という評判がたった。